よい文章を書くには

HiroCom777です。1月から始まったノンプロ研の技術ライティング講座の講師をしています。

技術ライティング講座の第5回は、「文章を書く技術_2」です。よい文章とは、どんな文章なのか考えていきます。

よい文章とは何か

そもそも「よい文章」とは何なんでしょうか。これは何とも難しい問いであり、「正解はない」というのが実際でしょう。技術ライティング講座は、正しい答えというものがありません。

ここでは、「いかに価値を提供を提供できるか」を焦点に「わかりやすい文章」を書く方法について考えてみようと思います。

わかりやすい文章を書くポイント

わかりやすい文章を書くポイントとして、講座では以下の項目があげられています。

  1. 一度に1つのことを
    いざ書こうとすると、色々なことを詰め込んで伝えたくなりますが、それでは難解になってしまいます。伝えたいことを絞って書きましょう。また、次に移る前に内容はすべて回収したのかを確認して結論付ける癖を付けましょう。

  2. 明確にする 回りくどい言い方は極力避けましょう。主語と述語の関係は明確にしましょう。また、必要な情報を省略していないか常に確認しましょう。必要に応じてメタ情報(情報を説明するための情報 - Range「オブジェクト」など。)を使用するのも手です。

  3. ガイドする 文章と文章の関係を補足するために、適切な接続詞の使用が大切です。その他にも適宜、図、表、メモ、囲み表記などで情報を追加していきましょう。

  4. 見た目をやさしく 適切な頻度で句読点を入れると、読みやすくなります。極端に難しい漢字は使用を避けた方が無難です。また、文章の流れや進め方によって、適度に空行を入れたりインデント(字下げ)を使用しましょう。

  5. 一貫性をもたせる 表記方法にはある程度の一貫性を持たせて、前後との比較がしやすいようにしましょう。必要に応じて、箇条書きなどを使うのも効果的です。また、固有名詞の揺れにも注意が必要です。正しい表記で統一しましょう。

  6. 適切な密度で プログラミングの場合、情報密度の高い用語を使用することで、わかり易く伝えることが必要です。もちろん、必要に応じて事前に用語の説明が必要となります。また、既出の情報について何度も繰り返し書くことは避けましょう。

  7. 自然な構造にする 内容によって、伝える順番の検討が必要です。時間単位、階層単位、理解の順番など並べたり、適切な単位でグルーピングしたりして、自然な構造の文章にしましょう。

以上、主なポイントを挙げてみました。どれも重要ですが、人によってどのポイントが優先されるのかも変わってくるのではないのでしょうか。

読み返すこと

上のポイントをおさえれば、まぁわかり易くなるとは思うのですが、それだけでは少し足りないかな・・・と思います。

そもそも、注意しすぎで執筆が進まなくなっては本末転倒です。まず、あまり細かいところを気にせずに書いてから、上のポイントに注目して修正していけばいいと考えています。昔は紙に筆で書いていたわけで、簡単に修正することはできませんでした。

でも、テキストデータを簡単に編集できるようになった現在では、積極的に修正していくとが大切だと思います。わかりやすく修正していく過程で、本当に書きたいことが見直せます。また、わかりやすい文章に直していく過程で理解も深まると思います。

書いた直後に見直すことも大事ですが、1~2日程度置いてから見直すと新しい発見があると思います。

わかりやすい文章をめざして

今回は、よい文章として「わかりやすい文章」を書くにはどうするかについて考えてみました。わかりやすい文章が書けるということは、その内容について深く理解している証拠だと思います。僕自身も書き進めていくうちに、自分の理解がいかに浅かったかを痛感することが多いです。

単純にアウトプットという点からだけではなく、理解度の確認と推進につながると思います。そういった意味でも「わかりやすい文章」とは何なのか考え続けることは大切ですね。

それではまた!!