この連載では、Pythonについて色々な形で再学習に取り組んでいます。前回の記事はこちらになります。
前回は、モジュールの読み込み方について学びました。
今回は標準ライブラリの1つである、OSモジュールの使用です。ファイルやディレクトリ操作ができます。
標準ライブラリ
前回までは、自作したモジュール、パッケージを呼び出す形で使用していました。これとは別に、Pythonにはあらかじめ用意してある標準ライブラリがあります。Pythonでファイルやディレクトリ操作を行う場合には標準ライブラリ「osモジュール」を用います。標準ライブラリも使用する際には、自作モジュールと同様にimport文を使用して呼び出します。
import os # フルパスファイル名を返す print(os.__file__) #C:\Users\XXX\anaconda3\Lib\os.py # モジュール名を返す print(os.__name__) #os
前回までで扱った自作モジュール同じ挙動ですね。
osモジュール
PythonはさまざまなOS(オペレーティングシステム)の環境下で使用できます。この時OS依存の機能を使用する場合に、OSモジュールを使います。
https://docs.python.org/ja/3/library/os.html#module-os
ここではWindows11環境下での使用例をご紹介します。たくさんありますが、こんなものがあるんだということを認識しておくといいでしょう。
ファイル、フォルダーの操作
ファイル、フォルダー操作の基本です。「作業フォルダー」とはスクリプトが実行されているフォルダーです。 以下、「path」はファイル、フォルダーのパス、「src」、「dst」はファイル、フォルダーの名前を指します。
関数 | 機能 |
---|---|
os.chdir(path) | 作業フォルダーを指定パスに変更する |
os.mkdir(path) | 指定パスのフォルダーを作成する |
os.rmdir(path) | 指定パスのフォルダーを削除する。フォルダーの中身は空でないとエラーになる |
os.path.isdir(path) | 指定パスのフォルダーが存在するか確認する(存在するとTrue) |
os.path.exists(path) | 指定パスのファイルが存在するか確認する (存在するとTrue) |
os.rename(src, dst) | ファイルやフォルダーの名前を変更する(src→dstに変更する) |
os.remove(path) | 指定したファイルを削除する |
ファイル、フォルダー名の操作
指定したパスから、必要な部分を切り出したり加工できたりします。
関数 | 機能 |
---|---|
os.path.dirname(path) | フォルダー名だけを取り出す |
os.path.basename(path) | ファイル名だけを取り出す |
os.path.join(path1,path2,path3) | パスを結合する |
os.path.split(path) | パスをフォルダーとファイル名に分割する |
os.path.abspath(path) | 指定したパスの絶対パスを返す |
ファイル、フォルダー情報の取得
指定したパスのファイル、フォルダー情報を取得できます。
関数 | 機能 |
---|---|
os.path.isfile(path) | 指定したパスがファイルかどうかを確認する(ファイルだとTrue) |
os.path.getsize(path) | 指定したファイルのサイズを取得する |
os.stat(path) | ファイルやフォルダーの属性を取得する |
os.listdir(path) | 指定したフォルダー内のファイルやフォルダーのリストを返す |
その他
その他、知っておくと便利なコマンドです。「command」は、windowsの場合コマンドプロンプトのコマンド("dir"など)を指します。
関数 | 機能 |
---|---|
os.getcwd() | 現在の作業フォルダーパスを取得する |
os.system(command) | シェルコマンドを実行する |
次回はクラス
いかがでしょうか。標準ライブラリの例としてosモジュールをご紹介しました。標準ライブラリはこの他にもたくさんあります。機会を見てご紹介していきたいと思います。次回はオブジェクトです。Pythonの中核を占める要素なので、しっかり理解したいところです。お楽しみに!!