HiroCom777です。1月から始まったノンプロ研の技術ライティング講座の講師をしています。
技術ライティング講座の第3回は、「素材を集める技術」です。文章を書くにあたって、どうやって素材を集めるかということです。書く前の準備ですね。
ラクに書く
何かを書き始めて結果を得るには、普通長い道のりがあります。成果を得るまで時間がかかりすぎると、書き続ける意欲が徐々に無くなってきます。この問題を解決するには、2つのアプローチが考えられます。1つは小さい成果にフォーカスすること、そしてもう1つがラクに書く工夫をすることです。素材を集めておくと、ラクに書けるようになるというわけです。
選択肢を絞る
素材をそろえておくとなぜラクになるのかというと、素材がガイドとなって何を書くのかもおのずと決まってくるからなんですね。素材がないとすると、
- 何を書くかを考える
- 書く
- 必要に応じて素材を揃えに行く
の手順をどんどん繰り返すことになります。やり直しも多く、揃えた素材がムダになることもあります。これに比べて素材がそろっている場合は
- 素材を並べる
- 素材をつなぐ文章を考える
- 書く
ということで、繰り返しがなくシンプルに書くことができると思います。
素材をどこに集めるか
素材を集めるのはいいとして、どこに集めればいいのでしょうか。人間の記憶力は限られていますし、すぐに忘れてしまいます。僕としてはNotionがおススメです。過去にNotionの基本的な使い方を纏めているので、参考にしてください。
何から始めればいいのか
ときどき、「何を書いていいのかわからない」と悩み続けて書くことができない人がいます。そんな人は、簡単な本を1冊選んで書評を書いてみるというのはどうでしょうか。これなら素材は1冊だけ。また、本自体にとどまらず自分の感想、気づき、反論などについても素材になりうると思います。結局、何が素材になるかは本人次第ですからね。
書評を書いてみると、単に読むだけよりも理解が深まると思います。気が向いたら関連書籍をさがして、さらに書評を書いてみるのもアリだと思います。学びが深まりますね。
ラクに書ければいいのか
ここまで書いたのですが、僕の中に少し矛盾が発生しています。なぜかというと
「僕自身は書き始めて直ぐに効果が出た」からです。大体2~3か月くらいでしたでしょうか。週に1~2本書いていたので、ブログ記事にして15~16本程度だったと思います。どうしてなのか考えてみました。
目標が学び自体だった
最初にもお話したのですが、書くこと自体がアウトプットとなり学びの成果となるものです。さらに内容を整理できて、後々検索して見返すことができるようになると、得られるものは大きくなります。この過程で効果を得られていると、考えてもいいのではありませんか?素材よりもテーマ
僕としては素材よりもテーマが重要ですね。最初に大まかなテーマを決めたら、そのうち書けそうなものを選んで1記事分のテーマとします。記事を書き始めて不明なところがあれば、その都度調べて(素材を集めて)理解した上で書き進めていきます。この流れ自体が学びになります。 一見回りくどいように思えますが、この行為こそ優れた学び方だと思うのです。実生活(仕事)に即している
実生活(仕事)に即しているテーマであれば、結果を生かしやすくモチベーションを維持しやすいです。僕の場合は仕事に使う技術についてでしたね。
この様なテーマから始めて実績を積んでいけば、不慣れなテーマでも切り口を見つけて書けるようになると思います。書くことに慣れるということも大きな成果ですよね!!
そして、ここでもう1つ言いたいことがあります。それは、こうしてアウトプットした内容が新しく素材になるということです。ここからさらに次につなげることができますね。
書きながら考える
この様にインプットとアウトプットを切り分けるのではなく、インプットしたら結果を細かく書いて(アウトプットして)また続きを学べばいいのではありませんか? 僕は書くことが苦手な人は、考えがまとまってから書くことに執着しているのではないかと思っています。細かくインプットとアウトプットを織り交ぜながら学んでいく方法は、遠回りしているようで有効です。この辺は以下の書籍が参考になると思います。
書ける人だけが手にするもの (SB新書) | 齋藤 孝 |本 | 通販 | Amazon
技術ライティング講座は、正しい答えというものがありません。柔軟に考えていきましょう。 というわけで、皆さんの学びの参考になれば幸いです。