Re:VIEWに挑戦する連載の9回目です。前回の記事はこちらになります。
複数のファイルをまとめる
前回は、Re:VIEWで変換するPDFファイルの設定を操作してみました。本の形に近づいてきた感じがします。
でも、本を作るのですから1つのファイルだけということは稀でしょう。長くなると収支が付かなくなりますし、途中で章の入れ替え、挿入、削除などしたくなった場合、章ごとにファイルを分けていた方が作業が楽になります。そこで今回は複数ファイルの変換に挑戦したいと思います。
catalog.yml
ファイル構成の設定はworkフォルダー内のsampledocフォルダーの中にあるcatalog.ymlファイルを編集することで可能です。catalog.ymlファイルはテキストファイルですのでメモ帳などで編集可能です。試しに開いてみると、以下の様になっています。
PREDEF: CHAPS: - sampledoc.re APPENDIX: POSTDEF:
PREDEF:、CHAPS:、APPENDIX:、POSTDEF: のそれぞれの下に構成するファイルを記述します。意味は以下の通りです。
- PREDEF:
前付け(目次より前に入る文章)のファイルを指定します。はじめにとか前書きとかを書きます。
- CHAPS:
本文を構成するファイルを指定します。この項目だけは指.定必須です。連番が付きます。
- APPENDIX:
付録のファイルを指定します。連番が付きます。
- POSTDEF:
後付けのファイルを指定します。あとがきとかを書きます。
現在は本文の所にsampledoc.reがあるだけです。
複数ファィルから作る
それでは複数ファイルからPDFファイルを作ってみようと思います。catalog.ymlファイル は以下の様にしました。
PREDEF: - predef.re CHAPS: - chap01.re - chap02.re APPENDIX: - appendix.re POSTDEF: - postdef.re
5つのファイルは以下の内容になっています。
- predef.re
= はじめに Re:VIEWを使ってPDFファイルを作ります。
- chap01.re
= Re:VIEWに挑戦 この連載ではRe:VIEWの使い方を紹介していきたいと思います。 == Re:VIEWとは Re:VIEWは書籍の原稿を作成する強力なツールです。
- chap02.re
= Re:VIEWって何だ Re:VIEWの概要についてお話しようと思います。 == Re:VIEWって何だ Re:VIEWは独自のフォーマット(Re:VIEWフォーマット)を使用して記述されたテキストデータをPDFやMarkDownなどのフォーマットに変換できます。
- appendix.re
= ふろく ふろくです。
- postdef.re
= おわりに お疲れ様です。
それでは上記の内容でPDFファイルを作ってみましょう。config.ymlは前回と同じ(ファイル名と日付だけ変えておきます)です。Docker Desktopを立ち上げて、Windows Terminalで以下を入力して実行します。
docker-compose run --rm review rake pdf
すると、ファイルReVIEW_CHALLENGE_09.pdfができ上りました。上記のファイルが構成通りに1つのファイルになっています。章番号も振られていますし、目次もちゃんとできています。今回のファイルは以下からダウンロードできます。興味のある人は実際に開いて確認してみてください。
ReVIEW_CHALLENGE_09.pdf - Google ドライブ
次回は図の表示
いかがでしたか?ちょっと本格的になってきましたね。でもここまで作ってきたファイルは文字だけで図がありません。このままではちょっと詰まらないですね。そこで次回は図の表示をご紹介しようと思います。お楽しみに!!